岩のドーム / Dome of the rock

ご黄金に輝くドーム屋根。美しいブルーを基調としたモザイクタイルの壁。その壁一面を埋める、細かい技巧を凝らしたアラベスク模様。
ここは、エルサレムの象徴、岩のドーム。
西暦600年代に作られ、現在まで幾度もの改築を経て、この姿になりました。

豪華絢爛な外観に圧倒されますが、
一体この中には何があるのでしょうか?
早速、ドーム内を探検してみましょう。(ムスリム以外は入場不可のため、内部はご参考までに。)

あれ、ちょっと待って!
探検する前に、私たちもイスラム教徒の女性と同じようにヒジャブと呼ばれるストールを、頭に巻かなくてはいけません。お気に入りのストールでしっかりと髪の毛を隠し、いざ「岩のドーム」にレッツゴー!

靴を脱ぎ、一歩踏み入れると深いムスクの香りに包まれ、静かに胸が「ドキドキ」します。
ドーム内も外観に劣ることなく非常に凝っていて、余すところなくカラフルなアラベスク模様と、豪華な大理石で彩られています。
赤と白の模様の絨毯が全体に敷かれていて、フカフカとした感触が裸足に気持ち良いです。
イスラム教徒の方は床に座り、目を瞑り祈っています。

天井を見上げてみると、その煌びやかな光景に息を飲みます。天井の中心を囲うように、金と緑を基調としたアラベスク模様が丁寧に描かれており、窓から柔らかい光が差し込み、模様をキラキラと照らします。その窓も一つ一つがアラベスク模様の細かいステンドグラスになっていて、光の美しさに目を奪われます。

しかし、これらの美しい様相は、実は単なる飾りに過ぎません。この建物の中心に目線をやると、そこには横に広がる大きな岩があります。その岩が放つ荘厳な雰囲気に「ドキドキ」と胸が高鳴ります。この岩こそ、エルサレムの象徴のドームが囲う「聖なる岩」です。

旧約聖書とイスラム教の聖典コーラン、どちらにもこの岩は関係しています。

旧約聖書に、アブラハムが息子イサクを、丘の岩に乗せて神に捧げようとした、という伝説が記されています。その、イサクを捧げようとした岩がこの「聖なる岩」であると信じられています。

一方、イスラム教の聖典コーランにも、この「聖なる岩」について記されています。
ある一夜、ムハンマドが「夢」のなかで、伝説の動物ペガサスに乗り、遠く離れるメッカから、空を旅してエルサレムのこの岩までやって来ます。そしてそこから「光のはしご」を使って天に昇り、イエスやモーセに出会ったり、神からのお告げを得たと言われています。

この出来事があり、エルサレムのこの岩はイスラム教の大切な聖地となっています。

エルサレムの象徴である岩のドームは、豪華絢爛な黄金の建物であるだけではなく、旧約聖書とコーラン、どちらにも関係する重要なストーリーを併せ持つ魅力的な場所です。

何はともあれ、夢の中でペガサスに乗って空を駆け抜けるなんて、ロマンティックで美しい夢ですね。皆さんは今日はどんな夢を見たいですか?

ドキドキfor you!

※ラジオエッセイ “ドキドキ!HOLY LAND STORY for you(遊)” より引用

Essay by 松井葉月 Hatsuki Matsui

【説明】

メッカ、メディナに続く、イスラム教第3の聖地。ムハンマドが昇天した場所とされる。

パレスチナ人の家庭を訪れると、非常に高い確率で岩のドームの絵が飾ってある。

旧約聖書における、”アブラハムが息子のイサクを神に捧げようとした岩”を覆っているドーム。

ユダヤ教、キリスト教にとっても、重要な場所。

2000年前のユダヤ教の中心地、神殿の丘があった場所とも重なっている。

692年に建立され、幾度もの改築を経て現在の形となった。

現在の外壁のタイルは1956年〜1962年に行われた全面改築にて、ヨルダン政府がトルコのアーティストから購入したもの。

内部にはイタリア製のステンドグラス、エジプトからプレゼントされた岩のドーム型ランプ等、各国から集められた装飾で満ちている。

イスラム教は偶像崇拝が禁止されているため、豪華絢爛なモザイク装飾は、人や動物ではなく植物をモチーフとしている。

イスラム教徒以外は内部に入ることができない。

観光客は外から眺める形となるが、外観だけでも非常に美しい。

【神殿の丘内で岩のドームの外観を見ることができる時間帯】

日〜木 (金・土は入場不可)

夏時間:8:30-11:30 13:30-14:30

冬時間:7:30-10:30 12:30-13:30

Dome of the Rock
エルサレム

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Hatsuki Matsui
  • Hatsuki Matsui
  • Doki Doki Holyland Mapの管理者。

    日本で化粧品会社のマーケティング・PR業務を経て、2017年末より家庭の事情でエルサレムに居住中。
    現地では日本文化のイベントや子供向けワークショップを開催したり、Courrie japonやラジオ番組等へ現地についての記事やエッセイを寄稿している。

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