【保存版】パレスチナ自治区 Banksy/バンクシーアートの場所・地図
情報が錯綜するパレスチナのバンクシーアート
イスラエルとパレスチナを分断する、国際法上違法に設立された分離壁に描かれてきたバンクシーアート。非常に緊張感のある、切実な環境に現存するバンクシーアートを見ることができる点は、この地を訪れる大きな醍醐味のひとつ。
しかしながら、実際にどの絵画が本物なのか現地のガイドでも理解していない。タクシーの運転手にバンクシーアートのツアーを組んでもらっても、バンクシーと全く関係が無さそうな絵画に案内されガッカリすることもある。
そこで筆者はバンクシープロデュースの公式ホテル”Walled Off Hotel“へ、独自に問い合わせた。問い合わせから数日後、ホテルのマネージャーであるWisam氏から、”現存していると公式に認知している絵画”について返答を得ることができた。
パレスチナ自治区に現存する本物のバンクシーアートは5点
公式な回答によると、パレスチナ全土において現存する本物のバンクシーアートは下記の5点とのこと。
その他の作品については認知していないとのこと。
他のバンクシー作品と言われているものは偽物なのか、都合があり公言できないのかは言及しなかった。
①Flower Thrower
ガソリンスタンドの脇に描かれた、パレスチナのバンクシーアートを代表する大きな絵画。
ベツレヘムの中心部からは少し離れるため、タクシーを利用するとよい。
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②The Dove of Peace
Walled Off Hotelから、徒歩でアクセスできる保存状態のよい絵画。
Palestine Heritage Centerの横にある壁に描かれている。
目立つ位置に描かれているため、心の準備なく突然目の前に現れて驚く。
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③Girl Frisking The Soldier
ベツレヘムの高級ホテル Jacir Palace Hotelの向かいに位置する土産物店の中に保管してある。
こちらもWalled Off Hotelから徒歩でアクセスできる。
絵画の見物のみでも問題ないが、マグネット1点でも購入すると、電気をつけて見やすくしてくれたりする。
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④Angels
Walled Off Hotelオープンの際(2017年)に描かれた新しい作品。
ホテルを背に左に進むこと十数メートル。
目の前の分離壁を見上げると、こじんまりと描かれている。
公式に現存を認められているバンクシーの絵画のなかで、唯一、本物の分離壁に描かれている。
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⑤Peace On Earth (見学不可)
アルメニア正教会が所有する生誕教会のドアに描かれた作品。
ドアはミルクグロットの正面に位置していた。
現在は描かれたドアは撤去され、地下倉庫に保管されており見学不可となっている。
Peace on Earthという文字の下には※Terms and conditions apply (ただし利用規約が適用される)
と皮肉な一文が描かれている。
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以上、5点の絵画が現存するが、①~④までが見学可能。
明るい時間帯に見学することを勧める。
Casa BRUTUS 2020年3月号 バンクシーとは誰か。
より充実した解説を読み、しっかりと予習をしたい人には
Casa BRUTUS 2020年3月号 【バンクシーとは誰か。】関連記事
を読んでほしい。
どんな現地ガイドよりもBanksyのホテルや絵画の解説が詳しい。
ちなみに殆どのパレスチナ人はバンクシーに興味がないので、
パレスチナ人に詳細を尋ねることはおススメしない。